U-35アイデアコロキアム募集要項

東京百計 / 100 Tokyo Visions

日本造園学会 100周年記念U-35アイデアコロキアム

日本造園学会100周年記念アイデアコロキアム実行委員会

趣旨

「東京百計」の「百」は“たくさん”を意味し、「計」は“ビジョン”を指す。日本造園学会100周年記念U-35アイデアコロキアム「東京百計」では、東京の具体的な空間の「景」を題材に、百者百様の「計」を募集し、応募者と審査委員との対話を通じて、将来の東京の行く先を展望する。

1925年、日本造園学会が設立された背景には、関東大震災からの東京の復興があった。旧東京市の半分近くが焼失した未曽有の大災害からの「帝都復興計画」とそれに続く「東京緑地計画」では、東京の公園緑地系統を都市計画に位置付ける明確な「計」が打ち出され、現在の東京の「景」を形作ってきた。しかし、それから100年、東京は、世界規模で進行する気候変動や感染症の蔓延、拡大する格差や分断に加え、超高齢化・少子化や巨大地震の発生、経済の縮小等の多様かつ複雑な課題に直面している。そうした時代にあっては、「一意に定められた『計』」によって東京の将来像を描くことは難しい。むしろ「百人が百様にもつ『計』」を上手く束ね、社会に伝播させつつ、東京の「景」の未来を構想する運動が必要ではなかろうか。

本企画の目的は、開かれた対話のプラットフォーム(アイデアコロキアム)を作り、「百計(たくさんのビジョン)」を集結させ、応募者と審査委員のみならず本企画を目にする人々をも巻き込みながら、新たな都市像を共に議論する機会を提供することにある。本企画への応募者には、将来の東京を構想する“うねり”の端緒となるべく、多様な分野・視点にもとづく斬新なビジョンの提示と自由闊達な議論への参加を期待したい。

募集課題

課題:『東京の具体的な「景」を選定し、将来のビジョンを含む「計」を提案せよ』

  • 本提案における「景」とは、「線的あるいは面的に範囲指定可能な空間」を指す。東京23区内に存在する具体的な「景」を応募者自身が選定すること
Information

「線的な景」の例としては「〇〇通り」「△△川」などが挙げられる。「面的な景」の例としては「××公園」「□□駅前広場」「◇◇地区」「**流域」などが挙げられる。「〇〇通りのAからBまでの区間」のように、「景」の一部分のみを計画対象として選定してもよいが、当該部分の一部が必ず東京23区内に含まれることが必要である

  • 本提案における「計」とは、将来の「ビジョン」を指す。断面図およびパース(透視図)をそれぞれ一片以上用いて、「計」を空間的に表現すること
  • 本企画は、未来の東京の「景」に対し、斬新・独創的な視点にもとづく「計」の提案を問うものであり、東京にかかわる知識や経験の量や深さを問うたり、表現技術の熟練度等を問うたりするものではない

応募条件

  • 2025年4月1日時点で35歳以下の社会人・学生(高校生を含む)
  • 個人またはグループでの応募が可能(グループでの応募は6名以内として、代表者を1名選定すること)
  • 専門分野は問わない
  • 複数作品の応募が可能(複数応募する場合は、作品ごとに応募登録すること)
  • 入賞した場合、2025年5月16日(金)に東京で行われるアイデアコロキアム、および17日(土)に行われる表彰式に代表者が参加できること
  • 応募作品は、未公表でオリジナルな作品とする。アイデアや表現等において他者の作品との極端な類似が見受けられる等、作品のオリジナリティが疑われる場合、その作品を失格とする場合がある

作品提出

(1) 作品登録

登録期間:2025年3月10日(月)から2025年3月31日(月)17:00

  • 事前登録専用フォームに、応募者全員の氏名、所属、生年月日、代表者の連絡先を登録する
  • 代表者の連絡先に「登録番号」が送られる

(2) 作品応募

応募期間:2025年4月1日(火)から2025年4月7日(月)17:00

①A1サイズパネル

  • A1(594×841 mm)⽤紙 1 枚「横」にレイアウトすること
  • 断面図・パース(透視図)をそれぞれ一片以上含むこと
Information

手描き・CAD・CG・模型写真等、平面のグラフィックであれば表現形式は問わない

  • 5 mm 程度の厚さのパネルに貼って提出すること。ただし、パネルにはフレームを付けないこと
  • パネルには応募者の氏名を記載しないこと
  • パネル裏⾯右上隅に「登録番号」(サイズ5 cm×5 cm)を記載すること
  • 送付先:TEL:03-5841-0234 〒113-8654 東京都文京区本郷7-3-1
    東京大学工学部14号館10階1010号 日本造園学会100周年記念企画実行委員会宛
Caution
  • 当日の消印有効
  • 「日本造園学会100周年記念アイデアコロキアム作品在中」と朱書のこと
  • 送料は応募者負担
  • 図や⽂字を貼り付ける場合は、剥がれ落ちないよう充分確認すること。輸送中に剥がれたものについては、事務局で責任を負わない
  • パネルの使用言語は日本語または英語とすること

②PDFデータ

  • 提出専用フォームから送付のこと
  • データはPDF形式、200dpi以上で作成のこと
Caution

PDFデータ以外は受け付けない(1データ上限50MBまで)

  • PDFデータのファイル名は「JILA(登録番号)」とすること
Caution

(登録番号)は登録番号3桁に置き換えのこと(例「JILA001」)

  • ZIP化などは不要

提案の概要

  • 提出専用フォームに、提案のタイトル、5つのキーワード、300字程度の提案概要、生成AIの使用有無を入力すること
Caution

紙面での提出は不要

提出締め切りおよびスケジュール

3月10日(月)~
3月31日(月)
作品登録期間事前登録専用フォームより入力
4月1日(火)~
4月7日(月)
作品応募期間A1パネルの郵送(消印有効)および提出専用フォーム提出専用フォームより入力
4月下旬一次審査の結果発表
5月16日(金)二次審査(アイデアコロキアム)会場:九段ハウス(東京都千代田区)
5月17日(土)造園学会100周年記念大会における表彰式会場:東京大学本郷キャンパス安田講堂

賞与

  • 東京百計「優秀賞」(6点):10万円(一律),賞状
  • 東京百計「審査委員特別賞」(6点):賞状(※1点の作品が複数の審査委員の特別賞を受賞することがある)
  • 高校生奨励賞(1点):賞状

審査委員会

  • 山崎 亮 (株式会社studio-L 代表取締役 / 関西学院大学 教授)*審査委員長
  • 石川 由佳子 (一般社団法人 for Cities 共同代表理事)
  • 馬場 正尊 (株式会社オープン・エー 代表取締役・東北芸術工科大学 教授)
  • 三島 由樹 (株式会社フォルク 代表取締役 / 一般社団法人シモキタ園藝部 共同代表理事)
  • 山田 紗子 (合同会社山田紗子建築設計事務所 代表)
  • 吉川 稔 (東邦レオ株式会社 代表取締役社長)

選考過程と選考のポイント

(1)選考過程

①一次審査(非公開)

  • 審査委員会が、後述する選考のポイントに沿って総合的に検討し、優れた6作品を一次審査通過者として選出する
  • 審査委員会は、提出された応募作品により審査する
  • 応募者の名前は匿名で審査する
  • ⼀次審査の結果は、応募者全員に登録されたメールアドレスへ通知する

②二次審査:アイデアコロキアム(公開)

  • アイデアコロキアムの実施会場には、応募されたすべてのパネルを展示する予定である(ただし、応募作品数によって、作品の一部は冊子での展示のみとする場合がある)。提案の代表者は、一次審査の結果によらず二次審査会場に来場できる
  • 一次審査を通過した作品は、5⽉16⽇(金)に開催するアイデアコロキアムで作品をプレゼンテーションする(一次審査通過者が決定次第、該当者に詳細を通達)
  • 「東京百計」優秀賞は一次審査を通過した6作品すべてに与えられるが、審査委員特別賞は当日のアイデアコロキアムにおいて特に議論を喚起したものに与えられる
  • アイデアコロキアムは、下記の二部構成(Ⅰ・Ⅱ)を予定している

■ アイデアコロキアムⅠ

一次審査通過者は、九段ハウス内にそれぞれのプレゼンテーションスペースが与えられ、訪れた審査委員に対して作品に関する5分間のプレゼンテーションを行う。アイデアコロキアムⅠでは、一次審査提出物以外のグラフィックや表現方法(模型や映像など)を用いた、独創的なプレゼンテーションを歓迎する。プレゼンテーション後は審査委員との質疑を10-15分間行う。同様のセッションを審査委員が全6作品を巡回するまで行う

■ アイデアコロキアムⅡ

アイデアコロキアムⅠで一次審査通過者からのプレゼンテーションを受けた審査委員が、特にアイデアを喚起された作品について意見を交わしあう

  • プレゼンテーション用の模型の搬入等、アイデアコロキアム当日の準備については実行委員会との協議の上、行うこと
  • アイデアコロキアムの使用言語は日本語とする
  • 一次審査通過者は翌日の表彰式への参加にあたって大会参加費を徴収しない(ほかのプログラム(一般公開を除く)へのご参加は大会参加費をお支払いください)
  • アイデアコロキアムの模様はオンラインで配信する予定

(2)選考のポイント

①一次審査

  • 「景」の選定理由:選定された「景」は、社会のどのような課題や可能性を象徴するか
  • 「計」の社会的インパクト:提案された「計」は、着眼点に独自性があるか。社会に新たな視点を提供したか

②二次審査

  • アイデアの議論喚起力:応募者の作品およびプレゼンテーションが、活発な議論を促進したか。その議論が、社会の課題や可能性に対して、新たな視点をもたらしたか

その他

  • 応募作品およびデータの返却は行わない
  • 失格要件:「応募登録⽤紙に虚偽の記載があった場合/応募作品中に応募者の⽒名や所属の特定・推測ができる表記があった場合」は失格とする。また、使⽤された図⾯、書類等に関して著作権の問題が生じた作品については、失格とする場合がある
  • 著作権:応募作品の図⾯・書類の著作権は、応募者に帰属するが、公益社団法⼈⽇本造園学会は、本企画に関して必要な公表・出版についての権利を無料で使⽤できるものとする。なお、作品に使⽤する図版、写真等の著作権は、応募者の責任において確認等を行うこと。本実行委員会および日本造園学会はこれら著作権等に関する責任を負わない
  • パースなどの作成にあたり生成AI等を利用した場合は、使用箇所および使用したAIアプリケーション名を提出専用フォームに明記すること
  • 公表および出版:応募作品の全部もしくは⼀部、審査経緯、審査結果、講評等をまとめた「100周年記念アイデアコロキアム」の報告を学会ホームページならびに学会誌「ランドスケープ研究」、学会ウェブサイトなどに掲載する予定である。この際、応募者の⽒名、所属を公表する
  • アイデアコロキアム後に、会場(千代田区 九段ハウス内)にて、交流会を実施する。一次審査通過者以外も参加可能(申込制)

実行委員会・連絡先

  • 実行委員長:横張真(東京大学)
  • 実行委員:山崎嵩拓(東京大学)、遠藤賢也(東京大学)、坂本慧介(東京大学)、飯田晶子(東京大学)

代表連絡先:jilacompe@jila-zouen.org

お知らせ

前の記事

企画展⽰募集要項New!!